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やれ顔を洗い歯を磨いたら、私も一路、本日の目的地大王埼灯台を目指しべスパをキック・スタートさせます。朝の清浄な空気の中、眼前にそびえる朝熊山を眺めつつ走ります。2ストロークエンジン特有のパーカッシブな鼓動に乗せられ、二見~鳥羽間の緑の中を期待に胸ふくらませ突っ走って行きます。鳥羽から先へは大好きなパールロードに乗りこみ、快晴の海を見渡しながら、大声で放歌しつつの運転です。対向車にはさぞかし頓狂でアホに映った事でしょう。
ナポリならぬ“鳥羽を見てから死ね”ですな |
パールロードへ戻り、南へ走ります。沿道では〈カキ食べ放題〉と大書された幟旗がはためいており、シーズンは終わったものの焼きカキやカキフライなどをあつかう店舗が沢山ありました。大好物ですが時間的にまだお昼ご飯の時間でもなかったので諦めました。
海亀が産卵しに来たりもします。 |
海辺で記念撮影をひとしきりした後、昨年訪れた際、気になっていた地元の食料品店に立ち寄る事にしました。看板は無く、壁に山のマークとひらがなで「み」と直に書いただけの店(みやま商店?やまみ商店?)。なんてことない商店なのですが興趣そそる物を感じ、ガラガラと戸をすべらせ中へ入ります。菓子やパン、雑貨類とともにアジのヒラキやめざし等の鮮魚コーナーまであり、レジでは宅急便の受付までやっています。スーパーマーケット未満のちょっとしたコーナー・ショップ。まだコンビニが全国津々浦々に出来るまではこういったお店が私の地元にも沢山ありました。懐かしい雰囲気に浸っていると店の女主人に話しかけられたので大阪から来た事や、浜の眺めが素敵だという事を話しました。女主人は志摩半島湾岸の美しさを語った後、横山公園からの眺めが絶景だと教えてくれました。夕日に暮れなずむ英虞湾が見られるとのことであります(ちなみに地元の人間は英虞湾側を裏の海と呼び太平洋側の海を表の海と呼ぶそうです)。
女主人からしばし地元話を聞いた後、缶コーヒーを買って出ました。また真夏の灼熱の日にアイスでも買い食いしに来よう。小学生の夏休みに訪れた田舎のばあちゃんちの、そのまた近所にある雑貨店、そんな感じのするどこか懐かしいお店でありました。
寄り道もさておき大王埼を目指して走ります。が、ここからは交通量の多い国道を避け海沿いの生活道路を南へ下る事にします。細い一車線のみの道を走り、ときどき現れる対向車を避け、海辺の町の風景を楽しみます。ブロック塀の隙間に網を干していたり、日陰でたむろする地元の老人達や時代ものの乳母車に荷物をのせ坂道を器用に上っていくおばあちゃんの姿など、圧倒的に老人が多いけどみな日焼けして頑健で逞しい印象でした。
昇らんかな! |
地球は丸く、海は広い。 |
大王町を後にし、本日の旅の最終メニューである志摩半島の突端、御座白浜までべスパを飛ばします。英虞湾を横目に走り、潮風に塗れる道すがら、この辺りが志摩半島で一番ジュラシックな光景が続いている事に気づきます。シダ類と照葉樹が繁茂して森を作っている為ひょっとすると恐竜でも出て来るんじゃないか、なんてアホの様な妄想におぼれそうになります。ただ、鳥羽で化石も発見され〈鳥羽竜〉と名づけられているくらいなのであながちアホとは言えませんが…。
御座漁港に着きました。バス・ロータリーがそのまま広場のようになっており、ロータリーを取り囲むようにして民宿と干物屋と喫茶店と海産物加工場が建ち並んでいます。もしこのロータリーにて事件や事故が起こるといっぺんに町中に知れ渡るように出来ています。それくらいここが御座の中心地となっているのが分かります。漁港の雰囲気を楽しみ釣り人や海の色や潮の香りを楽しみます。夕暮れが近づいていた為ここは早めに切り上げ帰る事にします。昼間はいいのですが暗闇の中、高低差があり曲がりくねったパールロードを走る度胸を持ち合わせていなかったからです。これでしかも後ろから高速車に追い立てられようものならもう怖くてやってられないでしょう。
パールロードを志摩から鳥羽へと戻り、そのまま宿へまっすぐ帰ろうと思いましたが、空腹感と疲労から甘いものが欲しくなり、赤福を食べに鳥羽市内に寄り道する事にしました。赤福鳥羽支店前に辿り着いたものの駐輪スペースが線路の向こうにあるとの事で回り道して駐輪しに行きました。へとへとになりつつも糖分欲しさに地下道を走り、店へ行くやガラス張りの店舗内に客は一人もいません。もしやと思い中を見ると店員が帳場から近づいてきて『今日はすべて完売となりました』と仰られた。ごーん。頭の中で鈍い音がしました。
御座にて |
パールロードを志摩から鳥羽へと戻り、そのまま宿へまっすぐ帰ろうと思いましたが、空腹感と疲労から甘いものが欲しくなり、赤福を食べに鳥羽市内に寄り道する事にしました。赤福鳥羽支店前に辿り着いたものの駐輪スペースが線路の向こうにあるとの事で回り道して駐輪しに行きました。へとへとになりつつも糖分欲しさに地下道を走り、店へ行くやガラス張りの店舗内に客は一人もいません。もしやと思い中を見ると店員が帳場から近づいてきて『今日はすべて完売となりました』と仰られた。ごーん。頭の中で鈍い音がしました。
そこからは意地です。うおおおおあかふくあかふくあかふくう~と糖分欠乏の餓鬼と化しアクセル全開べスパをすっ飛ばします。食欲に衝き動かされ燃え盛る火の玉となって二見に戻るや、大江寺YHへ戻らず、二見シーパラダイス内土産物売り場にある赤福に突進します。勘定場では既に本日の売上の集計に入っておりました。ここもか!と一瞬愕然としたものの「まだいけますか?」と尋ねたところ、御土産の方は売り切れましたが、店内での飲食ならまだ可能ですとの事であった。よっしゃー!…という事で今回ようやく伊勢志摩に来て初の赤福を賞味する事と相成りました。もちもちした食感に甘いこしあん。熱い伊勢茶が最高にマッチしています。糖分は沈静作用でもあるのか食後は恐ろしく落ち着いたジェントルメンとなっていました。恐るべし赤福。
さて大江寺YHに戻り、大部屋にて布団を引き直します。大阪から自転車で来た男の子が先にチェックインしていたので一番風呂を勧めました(ここは風呂も共同なのです)。カラスの行水なみに速く風呂からあがってくれたので私も二番手に風呂へ入りました。風呂から上がるやユースの女将さんがやって来て『今夜は大部屋に合計7人泊まるし混乱するだろうから先に布団を並べとこうか』と仰られた。そして女将の号令一下布団の出し並べを手伝わされました(俺も客なんだけどな…)
その後いつもならば他の宿泊客と台所で消灯時間まで駄弁るのですが、この日は起床時間も早かった上、志摩半島一周の旅をして疲労の極みにあった為、布団を被ってちょっと横になって休憩しているうちに眠りの世界に引き込まれていました。たしか夜8時くらいだったはずですが、そんな早い時間に寝る事って幼児以来の貴重な経験であります。
その後いつもならば他の宿泊客と台所で消灯時間まで駄弁るのですが、この日は起床時間も早かった上、志摩半島一周の旅をして疲労の極みにあった為、布団を被ってちょっと横になって休憩しているうちに眠りの世界に引き込まれていました。たしか夜8時くらいだったはずですが、そんな早い時間に寝る事って幼児以来の貴重な経験であります。
その3へ続く…
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